日本は世界で最も早く高齢化が進む国の一つといえる。国立社会保障・人口問題研究所が4月に公表した将来人口推計によると、2070年には人口に占める65歳以上の割合を示す高齢化率が38.7%にのぼる。
22年9月時点の高齢化率は29.1%だった。この先50年ほどでさらに1割ほど高まる。65歳以上の人がいまの3.4人に1人から、70年には2.6人に1人になる。医療技術が発達して平均寿命が伸びた影響もあるが、それ以上に深刻な要因が少子化の進展だ。
70年には15～64歳の生産年齢人口がいまから3000万人減少して4535万人になる。社会保障の主な支え手である現役世代の負担は一層重くなる。40年には「団塊ジュニア」が65歳以上となって高齢者数がピークの4000万人に近づく「2040年問題」が控える。
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